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テストでマルをもらえる文法より、あなたの抱く「違和感」や「間違い」から気づく文法が大事
科学的に正しい英語学習法をゲーム感覚のアクティビティに落としこむと使える英語が身につきます。人見知りさん、口下手さんでも大丈夫!
ー表現をいくらたくさん覚えても、
英語が喋れるようにはなれませんー
SNS投稿では、
「こんな時はこんな表現!」といったフレーズ集が人気ですよね。
やればフォロワーさんが増えることはわかっています。
SNSの先生からも
「人気投稿を徹底的に真似ることが大事」
と口すっぱく言われますが、
それでもやる気になれないのは、
フレーズ暗記をいくら積み重ねても
話せるようにはなれないからです。
フレーズ暗記では英語が話せるようにならないワケ
例えば、
「Butter up =おべっかを言う」
と教えてもらったとして、
その時は
「へえ〜」「いいこと聞いた」と思ったとしても、
使う頻度やチャンスがなければ、
忘れてしまいます。
人間の脳は、今の自分に必要ない知識や技能を伸ばすことは、
基本的に「ない」からです。
脳が英語を自分に必要なものだと認識する時
一方、
「違和感」を感じて
モヤモヤしたり、
気になって仕方がない、
といった状況に置かれると、
脳は急に活発になります。
自分で考えてみたけどわからない。
調べてみてもわからない。
「え〜、一体どういうこと???」
そんなフレーズこそ、
自分のもの、
使える表現になる可能性が高いのです。
違和感が言葉の習得につながる
昨日こんな質問が寄せられました。
『I’m being self-centered here. という英文の
am beingの文法がよくわかりません』
質問者さんは、今までの知識で
be 動詞+ing=現在進行形
だと言う知識は当然知っていますが
beが進行形になる文章に馴染みがない。
それで「え、なにこれ!?」
「知らない文法?現在分詞??動名詞???」
とプチパニックになったのだと思います。
これは、質問者さんの脳内に、
【中間言語】としての英語ができているからこその
喜ぶべき反応なんです。
中間言語分析
専門的な話になりますが、
言葉を習得する上で大事な話なので、
ちょっと我慢して読んでみてください。
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第二言語習得論の大きな発見の一つが
【中間言語】という概念の発見でした。
学習者が使う言語(英語)は、
学習者の母語(日本語)から徐々に
学習している第二言語(英語)に近づいていき、
どの段階を取っても
その2つの中間のどこかにあると考えられます。
つまり、
中間言語分析では、
目標言語の規範(英文法)に
合っているかどうかということとは関係なく、
「学習者言語の自律性」に着目し、
学習者は「自律的に自分なりのルールを作り上げている」
という観点で
学習者言語を見るのです。
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その視点で先ほどの質問を見て見ましょう。
質問者さんは、
今まで am being という現在進行形に触れた経験がなかったから、
違和感を感じたと考えられます。
その違和感に対し、
以下のような回答が与えられれたらどうでしょう?
===================
Q : I am being self-centered.
という文章のam being の箇所の文法は?
A : 現在進行形です。
<解説>
be動詞自体に「〜している」という意味があるので、
わざわざ進行形にする必要はないのでは?
と思われたのだと思います。
学校では習わない表現ですが
「ずっと~している」
「ちょうど~していた」という意味を強調するために、
会話ではあえて
進行形で表現することがあるのです。
なぜなら、
I am self-centered. だと、
「性格」が自己中心的な人間だ
という意味になってしまいますね。
そこを、あえて、
be being と現在進行形にすることで
「(普段はそうじゃないんだけど)
今だけは、自己中心的なことを言っている」と
一時的な状態であることを強調しているのです。
===================
いかがでしょう?
ご自身が作りあげつつある
中間言語としての英語に、
新たな視点が加わって、
スッキリ落ち着く気がしませんか?
一旦わかれば、
be beingという表現が
自分でも使えるフレーズへと
身近になった気がしませんか?
母語から
中間言語としての英語に
自分なりのルールがまた一つ加わり、
一歩進んだ
と言える瞬間なのです。
大事な違和感
だから、
「あなた」が抱く「違和感」がとても大事。
他者が
「このフレーズは使えますよ」
とすすめてくれるフレーズより
あなたが気になったフレーズの方が大事なのです。
同様に、
あなたが
思わず犯してしまう「間違い」も
中間言語の表れです。
間違いを犯すことなく言語の習得はできないので、
テストで✖️をつけるという指導は、
いただけません。
間違えたら、
「気づき」が訪れるチャンスだからです。
インプットがアウトプットに至るには
以下のプロセスを踏む
と第二言語習得論では考えられています。
インプット
→気づき
→インテイク
→統合
→アウトプット
詳しくは
また別の稿で解説しますが、
「気づく」というプロセスがないと、
その後のプロセスに進まない=つまり、
アウトプットに至らないのです。
間違いは
「気づき」の大きなきっかけになります。
理解可能な英語のインプットが英語習得の前提条件
ただ、使える英語を身につけるには、
日本語を介して学ぶスタイルでは不可能だ
という点だけは知っておいてくださいね。
理解可能な英語
(95%の単語を知っているレベル)
にたくさん触れ、
英語を英語のまま理解していくプロセスが
必須なのです。
英語を英語のまま理解するには?
英語を習得するには、
以下の4本柱で基礎をしっかりさせることが
大事です。
1.多読
2.フォニックス&喉発声
3.基本単語のコアイメージ
4.脳+耳+口のトレーニング
中でも、もっとも基礎となるのが多読です。
ところが、意外と間違ったやり方をして
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