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英語学習における「自動化」の重要性
科学的に正しい英語学習法をゲーム感覚のアクティビティに落としこむと使える英語が身につきます。人見知りさん、口下手さんでも大丈夫!
「自動化」とは?
文法を意識せず、正しい英語が口から出たら良いと思いませんか?
そのために必要なのが「自動化」です。
第二言語習得論では、
言語学習において「知識」を得るだけでなく、
その知識を
実際のコミュニケーションで
自然に使えるようになることが重要
だとされています。
自動化の定義と位置づけ
「自動化」された知識とは、
意識的に考えることなく、
自然に使えるようになる状態を
指します。
言語学習において、
自動化は
流暢さと正確さを両立させるための
重要な過程です。
例えば、
文法規則を意識せずに
正しい表現を使えるようになることが
自動化の一例です。
自動化の利点
言語知識が自動化されると、
以下のような利点があります:
- 言語処理にかかる認知的負荷が減ります。
- より複雑な言語タスクに
注意を向けることが可能になります。
自動化の達成方法
自動化を達成するためには、以下の方法が効果的です:
- 繰り返しの練習:
意識しなくても
正しい文法規則を選択できるようになるまで
練習を重ねます。 - 長期記憶への移行:
言語情報を
短期記憶から長期記憶に移行させ、
そこから迅速に取り出せるようにします。 - スパイラルな練習:
飽きさせずに、
忘れた頃に再登場させる練習方法を採用します。
科学的根拠
研究によると、
自動化された言語スキルは
脳内の異なる領域を活性化させ、
より効率的な言語処理を可能にします。
例えば、Ullman (2001)の研究では、
自動化された文法処理が
手続き的知識※に依存することが示されています。
宣言的知識と※手続き的知識
”宣言的知識”と”手続き的知識”についての説明を
「コミュニカティブな英語教育を考える」から引用します。
宣言的知識とは、
事実に関する知識であり、言語学習で言えば、
文法規則や単語の発音・意味などについての
説明可能な知識を指します。手続き的知識とは
技能に関する知識であり、
言いたい内容を表現できる、
また文章を読解できるといった
実践的な行為を可能にする知識である。前者が意識的に習得しやすい知識であるのに対し
後者は経験や慣れを必要とする知識である。知っていても使えないというのは、
宣言的知識はあるが手続的知識がない状態であり、使えるが説明できないという場合は、
p.183「コミュニカティブな英語教育を考える」上智大学CLTプロジェクト・編
手続的知識はあるが宣言的知識に欠ける状態である。
他の学習法との比較
学習法 | 特徴 | 効果 |
---|---|---|
自動化重視 | 反復練習、実践的使用 | 流暢さと正確さの向上 |
文法中心 | 規則の暗記、問題演習 | 文法知識の獲得 |
単語暗記 | フラッシュカード、リスト学習 | 語彙力の向上 |
個人差の影響
自動化のプロセスは学習者の個人差によって影響を受けます:
- 年齢: 若年層ほど自動化が早い傾向があります。
- 学習スタイル: 聴覚型、視覚型、運動感覚型など、
個人の学習スタイルに合わせた練習が効果的です。 - 母語: 母語と目標言語の類似性が高いほど、自動化が促進されることがあります。
「話すための英語」講座の特徴
この講座では、
既存の知識を無意識で自動化されたスキルに変えるために
以下のアプローチを採用しています:
- ゲーム感覚のタスクを用いた反復練習
- コミュニカティブな活動
- リピートークによる
オーバーラッピング・シャドーイング・リプロダクションなどの反復練習
これらの方法により、
学習者は
実際のコミュニケーション場面で
自然に英語を使えるようになることを目指します。
まとめ
第二言語習得論に基づいた学習方法を通じて、
既存の知識を実践的なスキルに変換することが可能です。
自動化のプロセスを理解し、
適切な練習方法を採用することで、
文法を意識せずに正しい英語を自然に話せるようになることが期待できます。
あなたも第二言語習得論に基づいた学びで、
今ある知識を使えるスキルに変えませんか?
Ullman, M. T. (2001). The neural basis of lexicon and grammar in first and second language: The declarative/procedural model. Bilingualism: Language and Cognition, 4(2), 105-122.
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