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難しい文章の読解ができるようになる方法 ー文法訳読方式からの脱却でスピードと理解力を手に入れる

中学・高校英語
2021.05.14

科学的に正しい英語学習法をゲーム感覚のアクティビティに落としこむと使える英語が身につきます。人見知りさん、口下手さんでも大丈夫!

詳しいプロフィール

「長文読解問題は、知らない単語のオンパレードで手も足もでない!」
「いちいち単語を引いてたらムチャクチャ時間がかかるし、英文自体が難しくて大変」
「苦手な長文読解にどう取り組んらいいのかわからなくて困っている」

といったご相談を受けました。

あなたも、あるいは、あなたのお子さんも、
進学した先での勉強が思った以上にハイレベルで戸惑っていらっしゃる?
もしそうでしたら、
一度、次の方法を試してみてください。

難しい英文読解が宿題として課された時の対処法

読解力向上には、「自分の英語レベル+1」のレベルの英文を読み続けることが役立ちます。
が、学校などの一斉指導の場合、そうもいっていられないでしょう。

・明らかに現在の自分のレベルより上の読み物を宿題として読まねばならない!!
あるいは、
・入試まで間がないのに、読解レベルが試験問題のレベルに達していない!!!

そんな時におススメの学習法をご紹介します。

1.和訳や解説が載っている解説書を探す
2.和訳を読んでから英文を読む
3.意味が分かった状態で授業を受ける
4.復習にこそ時間をかける

順に解説していきます。

1.和訳や解説が載っている解説書を探す

『自分で一つ一つ単語を引いて、
文法にあてはめながら和訳していくことこそが英語の勉強だ』
と考えていらっしゃる先生や親御さんからすると、大目玉をくらいそうですが、実は・・・

文法訳読が言語習得に役立つという理論的背景はありません

和泉伸一氏は以下のように書いています。

文法訳読法とは、元々中世ヨーロッパ社会で死語となっていたラテン語を教えるために広まった教授法であるため、その目的は実践的な運用能力の育成というよりも、精神鍛錬の色が濃かった。教育現場ではまだ広く使われているが、この教授法に関する根拠となる理論的基盤は存在せず、その教育効果を科学的に検証した実証研究もほとんど見当たらない。教師自らの学習体験に基づいて行われ続けているというのが現状であろう。

P.199『第二言語と母語習得から「言葉の学び」を考える』

日々の英語の宿題の中で一番時間がかかるのが、この文法訳読の部分ではないでしょうか?
効果がないとわかっていることに時間と労力が取られるなんて、ナンセンスですよね。

もし、和訳や単語調べが、授業のために必要なのであれば、
さっさと解説・解答書を手に入れることをおススメします。

(学校教材は個人購入できないものもありますが、
メルカリ等オークションサイトでなら手に入る可能性が高まります。)

2.和訳を読んでから英文を読む

読解が苦手な人ほど、
和訳や単語調べに時間を取られないように気を付けましょう。

難解な英文に、ウンウン唸りながら取り組んで、ほんの何行か訳しただけで力尽きるようでは意味がありません。

短期間に読解力を伸ばすには
意味が分かるようになった英文を、意味を考えながら何度も読み込むことが大切です。
そこに時間を使えるように工夫してくださいね。

どれくらい読みこむことが必要?

文の頭から、日本語に訳すことなく、
また、返り読みすることなく、
視線を左から右へうごかすだけで意味がとれるようになるまで、
以下の手順で練習をしましょう。

<教科書ガイド等、ガイドブックの使い方>
2―1 和訳の箇所を読んで、全体の意味をつかむ

2-2 音源を聞く
(通じる英語がしゃべれるようになるために、
また、リスニング対策として、
必ず音声インプットも同時におこないましょう。)

2-3 単語部分の音源を聞き発音練習&意味確認
(正しい音をインプットすることにこだわりましょう。後々、リスニングに役立ちます。
フォニックスの知識と発音記号の読み方も知っておくとさらに良い。)

2-4 段落ごとに音源を聞き、和訳と英文とを突き合わせて意味をとっていく。

2-5 パラレルリーディング
(英文を見ながら一緒に言う)

2-6 シャドーイング1
(テキストを閉じ、「音」に着目して音源のすぐ後をついていくように言う)

2-7 シャドーイング2
(テキストを閉じ、「意味」に着目しながら一緒に言う)

3.先取り学習後に授業を受ける

意味も単語もわかった段階(少なくとも、上記2-4まで終えた状態)で授業を受けるようにしましょう。
先生の解説(構文の解説等)がより理解しやすくなるはずです。
また、授業を、「復習」というスタンスで受けられます。

何度も言いますが、読解力をつけるには復習こそが大事なので、効果は絶大です。

そもそも、人は、意味がわかったらそれで安心してしまう生き物。
授業で先生の解説を聞いて、「フムフムなるほど。わかった!」と、それで安心してしまう人がいたら、
実にもったいないことをしています!!

そこで勉強した気になってしまったら、
自分の中には何も残らないんです(泣)

言葉の習得のキモは、意味が分かった英文にしつこく何度も取り組むこと。

ただ
・・・めんどくさいですよね、復習って。

なので、上記2のプロセスで、先取り学習をしておくことをおススメしています。

  • ((先取り学習のメリット1)) 予習して授業に臨んでいるので、授業がよくわかります。
  • ((先取り学習のメリット2)) ゆとりをもって授業に臨めます。授業中にあてられても平気♪平常点が上がる可能性大(^^)/
  • ((先取り学習のメリット3)) 授業自体が「復習」という位置づけになるので、定着しやすく、定期テスト対策になる!

4.復習にこそ時間をかける=授業後の音読継続で完璧!

授業後に、理解できるようになった英文を回数多く音読&シャドーイングしたり、
その英文に付随した問題を解きなおしたり、要約したり・・・。
さまざまなアクテビティを通じた復習をおこなうと、
自分の血肉となっていき、読解力だけでなく総合的な力を養うことができます。

※ ↑これら アクテビティを一人でやるのが大変なんだよ・・・
そう感じた方はいませんか?
「ゲーム感覚英語」では、アクテビティのナビゲートを行っています。
ナビゲートに従って英文に取り組んでいただければ、読解力が伸びる仕組みを提供しています。



一人でやるしか方法がない、という方には、音読だけでも効果がありますので、
音読のやり方をいかにまとめますね。

4-1 朝音読で脳の活性化。
朝、音読を習慣にすると脳が活性化すると言われています。それが外国語だとさらによいそうです。

4-2 英語学習の開始時に、前回分を音読習慣。
毎日の英語学習開始時に前回の授業分を音読するようにしておくと、習慣化しやすくなりますよ(^^)/

4-3 夜音読で記憶への定着を。
夜、就寝前に行う勉強は記憶に残りやすいと言われていますよね。
単語の暗記などに使われる就寝前ですが、音読して寝ると、これまた定着しやすくなります。

長文読解問題だけでなく、教科書本文に対しても同じアプローチが可能です。
ぜひ、先取り学習でゆとりある英語学習を行いつつ、総合力も高めていってくださいね。

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