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英語が聞き取れない理由はコレだ!

リスニング
2021.07.29

科学的に正しい英語学習法をゲーム感覚のアクティビティに落としこむと使える英語が身につきます。人見知りさん、口下手さんでも大丈夫!

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なぜ英語が聞き取れないのでしょう?
理由は3つあります。

  1. 単語がわからない
  2. 単語は知っているが、
    ①発音を日本語の音(カタカナ)で覚えている。
    ②ネイティブは喉発声をするため、もともとの単語の音と変わってしまうから。
  3. 音節構造が違うから。

順番にみていきます。

1.単語・句動詞を知らない

1-1 単語を知らない 

全く知らない単語が使われていれば聞き取れるはずがありません。
リスニングには、自分で能動的に使いこなせる単語(アクティブボキャブラリー)である必要はありません。
何となく意味がわかるレベル(パッシブボキャブラリー)でいいのです。
まずはこのレベルの単語を増やしましょう。

1-2 句動詞を知らない

日常会話や映画、ドラマでは、学校英語で学ばない表現  ー 句動詞ー が多様されます。
wear → put on, continue →go on, interrupt→ break in
これも知らなければ対応できません。

2.単語は知っているが発音を理解していない 

2-1単語を覚える時に正しい発音で覚えていない=カタカナで覚えている

単語を知らないことよりも問題なのは、
見れば知っているはずなのに、耳で聞くと理解できない単語。
それは、単語を覚える時に
音をないがしろにして、正しい音で覚えなかった結果です。

英語の音のほとんどは日本語には存在しません。
例えば英語の母音の数は14~26もあると言われています(学者によります)。
が、日本語の母音は「あ・い・う・え・お」の5つ。
14~26ある母音を、日本語の母音の5つで代用してしまったらどうなるでしょう?
同じ音がいくつも出てきてしまいますから、混乱するのは当然です。

カタカナ、すなわち、日本語で覚えているわけですから、
カタカナ音で聞こえてこなければ同じ単語だと認識できないのも当然。

文字で見れば知っているはずの単語が聞き取れない理由はココにあります。

(例)バス(bus/ bath)、バッグ(bag, bug), (米:rice, しらみ:lice)

日本語用にチューニングされた「英語に閉じられた耳」であっても、
フォニックスを学べば、また聞こえるようになります。


2-2 和製英語の弊害

和製英語の存在も英語のリスニングを難しくしています。
例えば、ビタミン、ワクチン、エネルギー、アルコール、ビール、ミシン、マシン、スタジオ、アワード など。

上記は、英単語として存在はするのですが、日本式の発音で広く定着している単語例です。
英語ではまったく違う発音なので聞き取れないのです。

そして、もう一つが、日本人がオリジナルで作ったカタカナ英語。
ホッチキス、シャープペンシル、ペットボトル、サラリーマン、アルバイト、ガソリンスタンド、スマホなど、英語に存在しない単語が”正しい英語”だと思い込んでいれば、当然聞き取れません。

2-3 発声方法が違う

日本語は口先だけで音を発する言語で、
一単語ごとに空気を遮断します。
一単語一単語を一つ一つ独立して発音するのが良い発音の仕方です。

一方、英語ネイティブの発声方法は、腹式呼吸。
しかも、
喉を開いた状態で、
お腹から空気をずっと出しつづけながら言葉を発します。

それゆえ、
単語と単語がくっついたり、音が落ちたり、音が変化したり(リンキング、リダクション、フラッピング)といった現象が起こるのです。
結果、もともとの単語の音とは違った形で発音されるために、聞き取れなくなってしまうというわけ。

・リンキングとは?:音と音がくっついて別の音になること
Did you know~? の Did とyou がくっついて、ディドゥユーではなく、ディッジューみたいな音になること。
その他、meet you や put on など多数。

・リダクションとは?: 単語の音の一部が落ち発音されなくなる現象。
Take care(テイクケア ではなく テイッ・ケア), sit there(シィットゼアー ではなく シィッ・ゼアー)のように単語の最後の子音が落ちたり、him が im のように初頭音が落ちて発音されたりします。

・フラッピング:t やd など、本来は、舌先を歯茎につけ、はじいて発音する音を、はじかず、”l”音で代用されます。
water (ウォーター ではなく ゥオーラー)letter(レター ではなく レラー) little(リトル ではなく リルゥ)

こういった現象も、自分が喉を開いて息を吐きながら英語を発する喉発声ができるようになると、意図しなくても自然に起こるのが、リンキングやリダクションやフラッピング。
つまり、自分が喉発声を身に着ければ、ネイティブのような発音ができると同時に、脳の音声認識が書き変わり、聞き取りもできるようになるのです。

3.音節構造が違う

音節構造が異なっていることもリスニングを難しくしています。

例えば、日本語の単語は母音で終わりますが、
英語は、子音で終わる単語がたくさんあります。

たとえば、cat は、/t/という子音で終わっていますが、
カタカナで「キャット」と発音すると、最後の音は、t+o のように母音が入ります。

一方、英語には子音だけが続く音が存在します。
次の例を見てください。子=子音、母=母音です。

/(子音)母音子音/  on   ten  hot  pin  king 
/子子母子/  skip  trip  slim  black  dress
/子母子子/  build  desk  hand
/子母子子子/  mixed  cents  kindle
/子子子母子/  spring  sprit  straight


試しに、Strength と発音してみてください。
子音と母音の関係でみると、/子子子母子子子/なので、
これで1音節です。(音節とは、「母音を中心としたひとかたまりの音の単位」のことです。)

1音節は、1拍で発音されますが、
日本語だと6音節。「ストレンクス」と発話されますね。
だから英語が早く感じられるのです。
すべての子音に母音をつけて発音する日本語では、音節の数が多くなってしまうことがおわかりいただけたでしょうか?

英語らしく発音するためには、母音を挟んではいけません。
母音を入れた日本式の発音で覚えてしまうとリスニングも難しくなってしまいます。



音節の違いを体感しよう!

童謡の「ロンドン橋落ちた」をご存知でしょうか?

Build it up with silver and gold の部分を

ソ~ラソファ ミファソ~ という7つの音符に乗せてうたってみてください。
すると下記のような歌い方になります。

Buil-/di/tup/with/sil/van(d)/gold

音符の数が音節の数と同じになります。
これが英語のリズムです。

同じリズムで全部歌ってみましょう!

Take a key and lock her up
How will we build it up
Gold and silver I have none
Build it up with needles and pins
Pins and needles bend and break
Build it up with wood and clay
Wood and clay will wash away

リズムを崩さず同じ「尺」の中で歌えるようになりましたか?

自分が発する音は聞き取れるようになります。

音節=「母音を中心としたひとかたまりの音の単位」
とか
ややこしいリンキングの理論
なんか学ばなくても
歌で英語のリズムが体得できると
自然に聞き取りができるようになります。

とかく子供っぽいと敬遠されがちな歌ですが、
リスニング力を上げ、通じるリズムを身につけるには
歌で基礎を鍛えなおすコトもおすすめです。



まとめ

英語が聞き取れない理由は、以下の3つが原因でした。

  1. 単語がわからない
  2. 単語は知っているが聞き取れない。(カタカナで覚えている。ネイティブの発声方法が喉発声である。)
  3. 英語と日本語では音節構造が違う

    このうち、学校で勉強してきたのは1だけ。
    だから私たちは聞き取りが苦手なのです。

では、ど対処すればいいのでしょう?

2.「知っている単語が聞き取れない」に対しては・・・
①フォニックスを学ぶ。
文字と音の間にある関係性を学ぶことで
リスニング力が上がります。
また、ネイティブのようなきれいな発音も手に入ります。

自分が発音できる音は、脳の音の認識が変わるため、聞き取れるようになります。
さらに、綴りと音との間には規則性があるので、単語を覚えやすくなるというメリットもあります!!

②発声の仕方を喉発音に変える。
ネイティブは”息がだだもれ”の喉発声をしているために、
単語がつながったり、音が落ちたりと、もともとの単語とは音が変わってしまう現象が起きます。
これも、自分でできるように練習することで、
脳の音の認識を変え、
聞き取れるようにしていくことができます。


3.音節の違いを克服するには・・・
歌をたくさん歌いましょう。
英語のリズムで耳から完コピ→歌詞と突き合わせることを繰り返しているうちに、
大事なところは強く高く長く発する
それ以外のところは弱く早く発声するといった英語のリズムが体得でき、
ひいては、リスニング力の向上をもたらします。

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学校で勉強してきたのになぜ話せないの?その原因を第二言語習得研究の知見から解説。20年の指導経験もまじえ、英語が話せるようになるため情報をお送りします。

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