英語の「素地」を身につけさせる指導法とは?
小学校外国語活動の目標は
「コミュニケーション能力の素地を養う」
ことだと言われます。
さて、
この「素地」とは具体的に何を指しているのでしょう?
何をすることが求められているのでしょうか?
外国語活動・外国語における「素地」とは?
文科省のHP
「外国語活動・外国語に関すること(小学校)」
問11-1のQ&A欄には
以下のように記してあります。
Q: 外国語活動において、
「外国語を通じて~(略)~、コミュニケーションの素地を養う」
とありますが、
具体的にはどういう指導内容を想定しているのでしょうか?
A: 小学校学習指導要領における「コミュニケーション能力の素地」とは、小学校段階で外国語活動を通して養われる,言語や文化に対する体験的な理解,積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度,外国語の音声や基本的な表現への慣れ親しみを指したものです。これらは,中・高等学校の外国語科で養うこととしているコミュニケーション能力を支えるものとなります。
と書いてあります。
平たく言ってしまえば、
単語や文法を学ぶ前に
音声的に英語に慣れ親しむこと
だと言ってよいでしょう。
素地を育むメリット
「音声的に慣れ親しませる」というのは、
これまでの英語学習の方向を変える大きな方針転換です。
なぜこのような方向へと舵がきられたのでしょう?
英語の「素地」ができると良いこととは?
それは・・・
一言で言えば、
/
英語ができる人
\
に育つからです!
これまで、日本の学校英語教育は
「勉強しても実際には使えない」
と批判され続けてきました。
そこからの脱却を図るためには
「目」からの学習の前に
「耳」から学び
「口」を鍛えることが効果的なのです。
小学校外国語活動・外国語 研修ガイドブックにはこう記載されています。
高学年の外国語活動は大きな成果を挙げており、
小学校外国語活動・外国語 研修ガイドブック」p.12
教科として学習する前に、
外国語によるコミュニケーションを体験することの意義は大きいといえる。
教科として、単語を覚え、文法を理解する学習をする前に、
「耳と口を使って、感覚的、体験的に英語に触れる体験をしておくこと」が
後々4技能の習得に役立つ
と明言されているのです。
これはもちろん日本の小学校だけの話ではありません。
第二言語習得理論で推奨されているのも
この学び方です。
・大量インプット
・英語のリズムなどの英語らしさ(プロソディ)を大事にする耳からの学び
・英語の知識ゼロの生徒に対しても、初日から英語は英語で教える直接指導法
・発音矯正と、リスニング力強化のためにフォニックスを教える
・単語ではなくかたまり(チャンク)で教える
といった方法を取れば
英語の「素地」は身についていきます。
実際、
「素地」が身についた子ども達は、
聞く、話すという英語の土台ができているので
(会話は言語の基盤)
コミュニケーションができるようになった子が、長じて、
英検や、高校・大学入試、スピーキングテスト、超長文
といった試験を受ける年齢に達すると
どんな形態の試験であっても
柔軟に対応できるのです。
成果は子どもに限りません。
「聞く、話す」という
「素地」部分が抜け落ちたまま、
中学英語で「勉強」してしまった大人も
「聞く、話す」を鍛えると
英語力が伸びていきます。
素地とは、
建物で言えば土台に当たる部分です。
土台がしっかりすることで、
うわもの(今ある知識)が、
より血の通った
有機的なものとして感じられるようになります。
脳内に留まっていた知識も、
使える英語へと変化していきます。
学校の先生であれば、
ご自分が「素地」を身につける学びを体得できれば
児童への指導が
やりやすくなるであろうことは
想像に難くないと思います。
「素地」を作る方法
■「素地」をつくる大量インプット
インプットの絶対量を確保することが
英語という言語の素地を作ります。
大量インプットは必須です。
日本人が英語ができない理由の
最大の要因が
実はこのインプット不足なのです。
何時間も勉強してきたので
インプットは十分な気がしているかもしれませんが
「精読」している間は
「大量」インプットは叶いません。
高校1年生の教科書が1万語程度ですが、
多読研究会が勧める多読量は100万語です。
大量インプットの方法には
多聴・多読・多観(動画視聴)があります。
参加費無料の多読クラブでは、わずか2か月で
毎日1万語読めるだけの
スピードと読解力、
加えてリスニング力まで手に入れた方もいます。
「話すための英語ー多読クラブ」メンバー募集
https://stand.fm/channels/61d415fb299c4d5005a4d23b
■「素地」をつくる
多聴とフォニックスとチャンク学習で
英語が聞けて話せる人に
多読に加え
「多聴」「フォニックス」「チャンク学習」で
耳と口を同時に鍛えると
あなたも英語が口から飛び出す体験ができます。
小学校の先生であれば、
ご自分が「素地」を身につける学びを体験するだけでも
授業のイメージがつきやすくなるでしょう。
体得できれば、
英語が聞こえる耳だけでなく
きれいな発音も手に入ります。
発音のせいで
「英語ができない先生」といった
屈辱的なレッテルを貼られる心配もなくなります。
”英語ができる先生”として
自信をもって
児童への指導ができるようになるでしょう。
「素地」が身につく英語学習法についてのご相談は
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通常5000円のところ、年内は無料で行っています。
来年こそは英語力をつけ
生徒に英語の「素地」を身につけさせてやりたい
そうお望みの
先生方のお力になれることを願っています。